外資戦コン最速昇格の秘訣と採用の裏側

徹底したケース対策で外資コンサルに入社。その後も爆速で昇格を繰り返した筆者が就活やその後の成功について語ります。

マッキンゼーを落ちた私が泣きながらボスコンに受かった話(その3)

前回のストーリー

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手当たり次第

不合格になったマッキンゼーを見返してやるために、まずは情報収集を始めた私。

どうやら外資コンサルと言っても色々あるらしい。

世界的にビッグ・スリーと呼ばれる

  • マッキンゼー
  • ボスコン
  • ベイン

さらに日本では比較的プレゼンスの高い

  • ATカーニー
  • ブーズ
  • アーサー・ディー・リトル
  • ローランド・ベルガー

IT領域を得意とする

  • アクセンティア

会計系から派生した

  • PWC
  • KPMG 

マッキンゼーを落ちてしまった自分は狙うべきターゲットをボスコン、ベイン、ATカーニー、ブーズ、アーサー・ディー・リトル、ローランドベルガーの6社に決めた。

この6社全てから内定を取り、自分の能力を証明したい。

 

まずは全ての会社にエントリーすることから始めた。残念ながらATカーニーは応募が終了しており、結果5社にエントリーすることに。

さらに各社の筆記試験の傾向と対策をしっかりとリサーチ。外資就活ドットコムなどを活用し、調べた限りで以下が判明。

ボスコン→判断推理

ベイン→GMATのCritical Reasoningの日本語版とベン図問題

ブーズ→マッキンゼーと似たビジネス問題+判断推理

ローランド・ベルガー→ケース問題

ADL→ESのみ 

これらを踏まえて、エントリーシートを片っ端から送信した後に自分なりに組み立てた対策が以下。

 

<筆記対策>

  • 判断推理の教科書を二冊(「公務員試験対策」みたいなやつ)を二周解いて解法をマスター
  • GMATのCritical Reasoningのテキスト(洋書)を全て三周解いて対策

<ケース対策>

  • コンサル志望の同級生とケース面接ごっこを行う(面接官と受験者を交互に行い、お互いの回答を批評)
  • ロジカルシンキング系の本(照屋華子さん著の「ロジカルシンキング」とか)を勉強
  • マーケティングなどの経営書を読み漁る

正直かなりの時間を投資したと思う。

本格的に対策を開始したのが12月だったが、12月まるまるはろくすっぽ授業も行かずに試験対策ばかりを行なっていた。

 

これは来てる。(たぶん)

日に日に力がついてる。(気がする)

 

ブーズ、ローランド・ベルガー、ADLの三つの選考が先だったので、まずは余裕で受かるつもりで挑む。

 

その結果は…

 

ブーズのGD、ベルガーの筆記、ADLのES

一つづつ解説して行きたい。

<ブーズ>

筆記はマッキンゼーの内容に少し似てるビジネス的な問題だったが、判断推理や算数とも似ていた。日本語で記載されいたし、判断推理は対策していたので、比較的落ち着いて解くことができた。

なんとか筆記は合格し、グループディスカッションに呼ばれることになる。(やっと人と喋れる!ケース対策の見せ処や!)

 

が、ここでやらかしてしまう私

 

自分のグループメンバーは、東工大、京大、東大、慶應、プラス私の5人グループ。

お題は「ある消費財商品の売上を伸ばすには?」だった気がする。

 

グループディスカッションは協力しながら議論し、答えを導いていく中で自分の頭の回転や思考の鋭さをアピールするもんだが、GD童貞の私は「相手を論破すること」で優秀さをアピールできると勘違い。ひたすらに他のメンバーの考えたプランの論理的な欠点を指摘し始める。

 

「いや、今打ち手の話じゃなくて課題の話してるから」

「高齢者は違うセグメントでしょ?」

「そのアクションは今話してるよりも一段細かい話だからあとで」

 

話しながらだんだんイライラしてくる自分、更にこれに怒った東工大君もヒートアップし、泥沼化。もはやただの口喧嘩となる。

それでも終わった後は『終始私が会議をリードしてたな。これは受かったっしょ。』のドヤ顔。

 

そら落ちるわ

 

頭が良いとか悪いとか以前の問題だし、言ってることも形式的で、内容を深めようとしていない。完全にアウト。面接官も「うわあ…」ってなってたと思います。というか東工大の彼に謝りたい、、、

今ならこれがどんだけ愚かな行為か分かるが、当時の自分はどう「優秀さを示すか」 しか頭になかった。

優秀さは示すもんじゃないのにね。考えが十分深ければ、アピールや勢いは要らない。

 

結果は当然不合格

ちなみに当時の私はその結果にも納得していなかった。笑

 

<ベルガー>

 ベルガーの筆記試験はなんと六本木ヒルズで行われた。ヒルズの上層階にある会議室フロアに行くだけでドキドキした。

マッキンゼーの時よりも広い会場に300名近い受験者。

課題は「ある食品〇〇の日本における消費量を求めよ」「その食品の市場拡大の施策を求めよ」 の二つ。

これについては、

一人当たりの消費量 × 対象人数の式で求めた。

消費量計算自体はストレートフォワードだったが、ここから気の利いた施策を出すのに苦労した記憶がある。

それでもブーズのグループディスカッションも経験している自分としては、それなりの出来栄えだと思っていた。

 

結果は、

 

不合格

 

うろ覚えながら分析するに、消費量計算に相当の時間を使ってしまった自分は、第二問の施策部分で丁寧に課題や対象セグメントを設定することをせず、

「イベントを開いてキャンペーン化する」「子供に食べてもらうように〇〇」のようにいきなり打ち手を書いてしまっていたように思う。おそらくはそこが不十分と判断されたのではないかと。

 

<ADL>

ADLは筆記試験がない代わりにESが少し捻ってある。

「自分だけが気づいていると思う世の中の仕組みは?」みたいな質問で、回答者の思考の深さや面白さを測っていると思われる。

夜通しかけた考えを書き込む。「消費税の税込価格表示は実は増税を消費者に悟られないようにするためではないか?」みたいな内容を書いた気がする。

ただこのESの内容も、過剰に文章を飾って表現していたし、そもそも内容もイマイチ説得力に欠けた。

 

結果、ES落ち

とうとう書類選考も受からなくなったか…もはや笑うしかない。

 

普通に頑張って受けて三社とも不合格。もう悔し涙は出なかった。

 

外資コンサルはムリゲーなのか

まさかの三戦全敗。

しかもマッキンゼーの時のような、準備不足の言い訳もできない。純粋に自分の力が足りてないと判断するしかない。

駅のホームでサラリーマンを見かけると、

「この人もどこかの企業に必要とされて、面接全部受かって採用されたんだよなあ。」

どの企業からも必要とされない自分と比べて落ち込んでしまう。

今まで働くことは普通だと思ってたけど、会社に必要とされるって難しいことんだな

 

大学では「外資コンサル内定者が教えるケース面接セミナー」「外資金融内定者だけの勉強会」という張り紙やfacebookグループが続々と出来上がり、外資コンサル・外資金融内定者と非内定者で大きな落差が生まれてました。

ゴールドマン・サックス内定者、マッキンゼー内定者の彼らは神扱い。『彼らの言うことはなんでも正しい』くらいのノリだった。

 

ゴールドマン内定者の知り合いと話す機会があったが、典型的なマウンティングタイプで「軸はなんなの?」「それ意味あんの?」「オレなら〇〇」のオンパレード。少しでもアドバイスを聞こうと思ったが、負け犬の自分に丁寧にアドバイスする気はないようだった。

余談だが、社会人になって戦略コンサルを実務としてやるようになった今でも、こういう「相手を負かしやろう」モードで話す相手は苦手である。笑

 

残されたのはボスコンとベインのみ。

自信もテンションも最低レベルなのに、二社の筆記試験は迫っていた。

 

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