前回のストーリー
マッキンゼー筆記試験の衝撃
試験当日、意気揚々と試験会場のホテルへ向かう。
ホテルロビーは我こそは最強の秀才なりと信じて疑わない学生が集まり、かなりピリついた雰囲気。
講演会スペースに入ると、白いテーブルクロスがひかれている長机がズラッと左右に20列くらい並び、100人以上が背筋を正して着席。試験問題は自分の目の前に裏を向けて置いてある。
「自分とマッキンゼーの出会いは運命である」という勘違いストーカーのような気持ちで試験に臨んだ自分は、当然何の予習もしていない。
「はじめてください」の合図で問題用紙をめくる
!?
目に飛び込んできたのはこんな感じ
!?
え、、、英語なの?
というかそういう問題でもなく、なんぞこれ?
全く意味が分からん。。。もっと数学の基礎知識とか、文章題とか、小論文だと思ってた。
ゴングが鳴って、拳を合わせようとしたら右ストレートが飛んできた感じ。しかもこっちはノーガード戦法。
面喰らい過ぎて1分くらい天井を見上げる。「宴会場の天井って何で格子模様なんだろう?」
いかんいかん、問題文が意味不明だとしても、頑張ればもしかしたら解けるはず。
何回も読んでたら何となく分かった気になってくる。幸い問題は選択式だ。
マッキンゼーの筆記試験は上のような長い文章が最初に出てきて、この内容についての選択式の問題が3-5問出題される。これが1セットになっていて、全部で5-7セットくらいのボリュームを1.5時間くらいで解かないといけい。(今は多少変わってるかもしれません。)
基本的に最初の文章を10回くらい読まないと意味が分からなかったので、時間は一瞬でなくなる。しかも文章理解が曖昧なので、問題に進んでもやっぱり曖昧。
何とかそれっぽいと思われる回答を選択し、とりあえず完答。
マッキンゼーとの運命を信じて臨んだけど、終わった頃には暗雲がたちこめていた。
結果発表そして。。。
試験の帰り、たまたま同じ大学の友人Kくんとホームで一緒になる。
アセルス:試験どうだった?
Kくん:いや、ヤバイでしょw
アセルス:英語って知らなかったんだけど…
Kくん:まじ!?まあでも知っててもあんま変わらんよ
アセルス:かもね笑
Kくん:でも、マッキンゼーは筆記難しいで有名だし、5割くらいでも通るらしいよ?
アセルス:マジ!?
というこの会話でまたマッキンゼーとの赤い糸を再び信じ始める私。5-6割なら何とかいってる気がする。
お互いの結果を報告する約束をしてK氏とは別れた。
1週間ぐらいすると「〇〇が合格メール受け取ったらしい」という情報が流れはじめ、焦る私。
大学のメールアドレスを使ってたので、毎日朝昼晩大学のパソコンをチェックするが、
メールはまだ来ない。
続々と合格者が出はじめるが、まだ来ない。
さらに数日後、メールボックスに一件のメールが、、、
[マッキンゼーアンドカンパニー]
恐る恐るメールを開ける。
「この度はマッキンゼーの採用に応募いただきありがとうございます。検討の結果、この度は採用を見送らせていただくこととなりました。アセルス様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。」
…
信じられない。受け入れたくない。でも現実なので受け入れるしかない。
好きな人に告白してフラれる時ってこんな感じなのかな?告白したことないけど、
大学のパソコンルームからよろよろと立ち上がり、最寄駅へと歩く。
歩きながら涙が滝のように流れて来た。誇張なしで。
なんでダメなの??
他の奴は受かってるのになんで?
結構勉強も頑張って来たのに、ロジカルシンキング(?)ってやつも多少自信あったのに。
なんでもっと筆記試験の内容調べなかったんだろう。フラっと行って受かるような天才でもないのに。
人生に一度しかチャンスないのに。もうこれでマッキンゼーには行けない。
自分が否定されてる。悔しくてたまらない。
人生でこんな悔しいことあるんだ。
しばらく泣いていると、今度は別の感情が芽生えてくる
怒りの感情。
闘争心。
バカにされたという気持ち。
もっと自分はすごいはずなのに、受かるべきなのに、私を落としたマッキンゼーは間違ってる。
落ちていった他の人たちと一緒にされたくない。
自分を落としたことを、後悔させてやる
心の中にはっきり炎が燃えたのが分かった。
大学に入ってからの自堕落な生活で完全に忘れてた感覚だった。
オッケーマック、私が本気出したらどうなるか見せてやろうじゃん。
気づいたら涙は止まってました。
ここから本気を出した自分は戦コン就活をバンバン突破して、、、いくつもりだったけど、現実はそんなに甘くはなかった。
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